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水害の原因について考えよう!

水害の原因について考えよう!

2021.07.13

 

おはようございもん

 

最近全国各所で大雨が続き、ところによれば甚大な被害が出ていますね。現在住んでいる秋田県も昨夜猛烈な雨に見舞われ、冠水の被害や小さな土砂崩れといった被害が出たようです。

 

自身が住んでいる県での大雨となり、連日の水害に関連するニュースを見ていたため大雨により知人たちに被害が及ぶのではないかと心配になりました。日本は狭い土地に高い山脈が連なるという地形から、短時間の豪雨で河川の状態が大きく変化します。水害は事前に周辺の地形について熟知していなければ被害を免れません。一瞬の判断遅れが命取りになります。

 

住居は逃げることができませんが、私たち人間は事前に情報を持っていれば避難し、最悪の結末を回避することができます。水害の原因と、周囲の地形について理解できれば、考える材料があれば、少しでも助かる人が増えるかな?と思い本日は洪水や冠水の仕組みについて書いていきます!

 

クラゲの写真

 

水害の原因って?

 

水害は大きく「外水氾濫」と「内水氾濫」の2種類に分けられ、主な原因は集中豪雨による短時間に多量の降雨や長時間の降水によります。

 

「外水氾濫」は河川そのものの水位が上昇して起こる水害のことで、河川上流で降った雨によって河川の水位が上がり、堤防から水が溢れたり決壊することによって起こります。「内水氾濫」は市街地に降った雨が、街の排水処理能力を上回ることで起こる水害です。

 

街の排水は、上下水道に関連する施設から河川へポンプで水を排出することが多く、排出先の大きい河川が洪水となった時に排水能力が落ち町の冠水がなかなか解消しないといった事態に陥ります。

 

都市化による内水氾濫と外水氾濫の組み合わせで起こる被害もあります。市街地化前の地域ではある程度降水しても雨水は土へ浸透していき、その後ゆっくりと川へ流入していきます。しかし都市化後はアスファルトやコンクリートの大地に阻まれ水が大地へ浸透しなくなり、直で平野部の低い土地へその水が流入し内水氾濫が起こりやすくなりました。また、その内水氾濫が原因で外水氾濫が引き起こされる場合もあり、これは「都市型水害」とも呼ばれ、関東の平野部では夏場のスコールなどで近日多く発生しています。

くらげの写真

 

そもそも降水量ってなんだっけ?

 「降水量が100㎜の雨」 = 降った雨が流れ出ずすべてたまった場合に『1時間に雨水が100㎜の高さ」までたまる規模の雨のことです。

  

数字だけ見てもピンときませんが、どの程度の水の量かというと、

  

1リットル=1Kgなので、

1平方メートルに100ミリの雨が降った場合、水の量は100リットルになり重さにして約100kgになります。

  

お風呂を満杯にする量の水が約200リットル程度で200㎏と考えると、お風呂の半分程度の量の水が1平方メートルごとに発生していることになります。

テニスコートが195平方メートルなので、1時間に100mmの降水があると、テニスコート1面には19500リットルの水が貯まることになり、その重さはなんと19.5トンにも及びます。これがもっと広い範囲で、1つの地域に降ると考えるとただ事でないことがわかります。そんな量の水が流れてきたらと思うと恐ろしいですね。 

クマノミの写真

 

「流域」の把握が水害を避けるポイント!

地表に降った雨は地形に沿っていずれかの「流域」に入り、やがては流れとなって川へ流入します。「流域」とは、その地形により降った雨が推計に集まる範囲・領域のことです。流域は雨が降る地形が自ら形作った水循環の単位で、人が任意の区画で分割し、設置した行政による大地の区分とは異なるもので自然の地形の必然に沿った大地の分け方となります。

 

流域は山の尾根でそのエリアを分けられ、尾根に囲まれた範囲がその川の流域となります。等高線を含む地形図をみれば把握することができます。山に囲まれた狭い平地などは局所的に大量の雨水が流出する可能性が高いため注意が必要です。

 

熱海の土砂災害も記憶に新しいですが、これも被災地が山に囲まれた小さな平野で、大量に薄いが流れ込みやすい流域となっておりました。

 

続いて、実際に自分が住んでいる場所がどのような流域なのかを調べる方法をご紹介します。

 

流域の説明 引用元:国土交通省関東地方整備局よりhttps://www.ktr.mlit.go.jp/  国土交通省京浜河川事務所「「水マス」ってな~に?」 

自分が住む地域の流域を調べよう!

流域は国土交通省『 ハザードマップポータルサイト 』で確認することができます。

「色別標高図」を出して自身が住む地域がどの流域に属しているのか調べてみましょう!

 

ハザードマップ

①「情報を追加」をクリックし

 

②「標高・地形」から「色別標高図」を選択します。

 

③地図中の川を確認します。図では水色に塗った範囲

 

④山の尾根を確認します。図では赤く線を引いた範囲。

 

その川を囲む尾根の範囲がその地域の流域です。尾根を境に、緑色の矢印のように川へ水が流れていきます。この時標高差が急なエリアは、つまり等高線の間隔が狭い場所では川へ流れ込む水が急で土砂崩れや洪水が起きやすくなります。

 

おまけ 秋田駅東側、広面周辺で冠水が多い理由を考える。

 

本日ツイッターで、「なぜ広面周辺はよく冠水するのか?」というツイートを見ましたのでその理由についてを記事の内容を踏まえて考察していきます。

 

まず初めに、秋田駅周辺を流れる河川を見てみましょう。周辺を流れる大きい河川として太平川がありますね。これが怪しい。太平川を遡っていくと下北手があり、そこまで平地が続き田んぼが広がっていますね。そこを更に遡ると大平山の麓に行きつき、周辺が山に囲まれていますね。ここら辺が流域になっていて、山に降った雨が大量に流れ込んでくることが推測できます。

 

つまり大平山西側で降った雨の多くが太平川と合流し秋田駅東側の平地へ注がれることになります。また、古地図を見ると広面周辺は以前田んぼとして利用されていたこともあり、水が溜まりやすい地域であったこともわかります。

 

都市の平地部は大地へ水が浸透せずに水が急に貯まりやすいということもお話ししましたね。

 

そして秋田市の排水施設を確認してみると、市の雨水排水ポンプ場が秋田駅の西南部にあるため、東側の排水能力が低いことも推測されます。

秋田市公式サイト 下水道の施設 より引用 https://www.city.akita.lg.jp/suido/jigyo-shokai/1008188/1008392.html

 

 

つまり、大平山に降った雨が排水能力が低い秋田駅東側へ流入するために内水氾濫を興しやすい地形と街のつくりになっていることが理由でないかと推測されます。

おわりに

水害の原因と、起こりやすい地形と、ハザードマップによる確認方法について今回は書かせていただきました!紹介した方法で、ご自身が住んでいる地域の流域を把握しておけば有事の際に迷わずに行動できると思ます。もちろん、何もないのことが一番ですが、何かあった時の為にとなればと思います!

今回調べるために閲覧した参考資料について下にまとめておきます。これら行政が公開している資料を見ると理解が深まると思いますので、是非目をお通しください。

 

皆で怪我無く、健康でありますように!

 

へばな!

 

参考資料

国土を知る / 意外と知らない日本の国土

国土交通省 第40回河川整備基本方針検討委員会 資料

秋田市ホームページ 下水道の施設

国土交通省水マスとは? 資料

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