ClimbgingGate

ClimbingGate
×
NEWS BLOG BOOK TRAVEL STUDY ALL
甲子園

暑すぎる夏!「甲子園の開催時期」について考えてみよう!「スポーツ」と「気候」について②

2021.07.26

おはようございもん

   

今日は、前回の記事『暑すぎる夏!「甲子園の開催時期」について考えてみよう!「スポーツ」と「気候」について①』 の続きになります。

    

今回のトピックは以下の①~⑤の内容について取り扱います。前回は①~②について書きました。

 

①気温とパフォーマンスの関係 

 

②140年間の気温の推移と未来予想

 

③結局いつがいいのか考える

 

④プチ提案:ちょっとずつずらしていくのは?

  

⑤外伝 オリンピックで感じた利権とスポーツマンシップの乖離

  

今日は③~⑤について書いていきます。

 

では本日も行ってみましょう。

 

前回の内容

前回の内容をざっくりまとめると

①気温とパフォーマンスの関係

高温環境下でのパフォ-マンスに関して、JAPAN SPORTさんが公開していた「競技者のための暑熱対策ガイドブック」を見てあれこれ考えました。わかったこととしては以下3点。

・暑熱環境下での持久性運動パフォーマンスは低下する。

 

・深部体温が過度に上昇するとパフォーマンスの低下を招く。

 

・暑熱環境は競技時間の長い種目にネガティブな影響を与え、競技時間の身近種目ではポジティブに働くこともある。

  

②140年間の気温の推移と未来予想

気象庁が公開している1875~2020年の、145年間の東京の日最高気温の月平均値温暖化の観測・予測及び得今日評価統合レポート「日本の気候変動とその影響」を元に調べていると以下の3点のことがわかりました。

 

・8月の東京の日最高気温の月平均値は140年間で1℃平均気温が上がっている

 

・8月の東京の日最高気温の月平均値は、1915年と2020年とで4.4℃の差がある。

 

・21世紀末までに2.1~4.0℃気温が上昇する見込み

 

前回のまとめとして、、、

暑熱環境において長時間の運動はパフォーマンスが大きく低下することと、気候変動の影響で日本は気温が上昇するトレンドにあるため、向こう何十年も今と同じ8月で甲子園の開催を続けていくのは難しいんじゃないかな?というところまでが前回の内容です。ざっくり言うと。

 

それらを踏まえて、じゃぁいつがいいのか?を今回は考えていきましょう。

 

③結局いつがいいのかを考える。

8月はキツイ、とうことで実際にいつ頃の開催が望ましいのかを考えていきましょう。感覚で書いていても仕方がないので、判断基準として、以下のa.b.c.dの4つの材料をもとに判断しました。

a. 熱中症の危険性が少ないこと

 

b.選手のパフォーマンスが最大限発揮できること

 

c.他の大会と被らない、特定の地域が有利にならないこと

 

d.学生が勉強に取り組める(進路を決める)ある程度の余裕があること

  

まずはaについて

a. 熱中症の危険性が少ないこと

熱中症の危険性が少ないことを判断基準の最初の項目として持ってきました。熱中症って下手すれば人が仏さまになる症状ですよね。「外出は控え」と注意報が出るレベルの天気に運動をさせるのはそもそも正気の沙汰ではねぇ!と思います。選手だけじゃなく、観戦や応援の為に会場にいる関係者・学生さんの皆様も含めて誰も体調を崩すことがない、「体調不良者が最小限で抑えられること」がイベントとして成功の条件の1つであると考え真っ先にこの基準が頭に浮かびました。

 

日本体育協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック(2013)」の「熱中症予防運動指針」によると、乾球温度(私たちがよく使う気温)31℃以上なら熱中症の危険性が高いので「激しい運動は中止」が推奨されています。野球はイニングの入れ替えがあり比較的水分補給を定期的に撮れるので、「運動の合間に積極的に水分・円分を補給する」とある「注意」の領域24~28℃までなら体調管理をしつつ問題なく行えるのではと考えました。

熱中症予防運動指針

気象庁が公開している「東京 日最高気温の月平均値(℃)」から過去5年間の東京の日最高気温の月平均値を見て、最高気温が平均して28℃を上回る月を除外すると、8月と9月がこれで除外されます。

東京 日最高気温の月平均値(℃)

b.選手のパフォーマンスが最大限発揮できること

続いて、見た項目は選手のパフォーマンスが最大限発揮できることについてです。というのも、やはり実際に瀬試合をしている選手たちは、限られた青春をささげた日々で試合に挑むのでやはり最大限力を発揮しベストを尽くしたいものと考えたからです。

 

近年の研究によると、外気温が12.8℃を超えると、5.5度上昇するごとに、1.6~3.0%パフォーマンスは低下すると言われています。30度を超えると4.8~9.0%も低下するようです。パフォーマンスの発揮を90~100%の間で考えると、12.8~30℃の間になりますね。aの項目とも一致していて、やはり28℃未満であることと、体内温度がある程度高い方が瞬間的なパフォーマンスは高くなるので20℃以上は気温があった方がいいかなと思います。なのでここでは1、2、3、8、9、12月を除外します。すると残りは4、5、10、11月となりますね。

 

 

c.他の大会と被らない、特定の地域が有利にならないこと

さて、気温だけを考えれば4、5、10、11月となりましたが、ここで問題が発生しました。高校野球の大きい大会を見ると、「春の選抜」ち「秋季大会」ともろ被りするんですよね。どちらも球児たちには重要な大会。これは外せないですよね。

 

大分悩んだのですが、突拍子もないことを言うと、「秋の選抜」と「春の甲子園」にしてはどうでしょうか。4-5月に甲子園予選と本決戦を行いましょう。すると、4月の暖かくなってきた時期に甲子園予選を行い、ゴールデンウィーク中に選手たちは調整をして5~6月上旬に本決戦に挑みます。春の選抜は秋に繰り上がり、9月上旬~10月中に大会を繰り広げる。今までの秋季大会は、雪が降る前の11月頃に行う。なんていかがでしょうか?

 

割と現実的なアイデアだと考えています。これなら梅雨に入る前に本決戦を終えられますし、秋の選抜も台風の時期も避けられます。11月なら雪が降る前に終えることもできるでしょう。

 

春に試合を行う、となると豪雪地域がグラウンドで練習できる期間が少なくなり不利になるのでは?と思われるかもしれませんが気候変動の影響と共にその影響は消滅します。というのも、日本気象学会の「地球温暖化で変わる日本の雪」ここ100年以内に冬の期間が短くなり、深い積雪となる地域も限られるようになります。従って融雪も早くなるため季節による地域ごとの格差が時期を早めても起こらないと予想します。

 

降雪量の変化

d.学生が勉強に取り組める(進路を決める)ある程度の余裕があること

でも無理に甲子園を春に持ってきて、選抜を秋にして、ってスケジュール変え過ぎじゃない?春の選抜はそのままで甲子園を秋にしたら?という反論を自身にしてみたのですが、もう1つポイントとしてあるのが球児たちが進路を決める時間が、勉強などに取り組める時間も必要なので繰り下げるよりは繰り上げる方がいいと考えました。

 

一部のプロ野球選手になることができる選手って、およそ0.16%程度なんですよね。2019年度のドラフト指名選手の合計は74名で、育成指名を入れて107名、うち21名が社会人で、高校・大学からプロになる確率は卒業年度の野球部員合計54,624人から算出すると0.16%です。多くの学生たちの将来を考えると、進路関係に時間を費やす必要があるので繰り下げることは全体の幸福に対しマイナス影響ではないかと考えます。なので「春の甲子園」と「秋の選抜」が良いと考えました。

 

④プチ提案:ちょっとずつ開催をずらしていくのは?

今まで好き方だ考察してきましたが、現実的に時期を変えるのって各機関のスケジュールとか、利権的にかなーーーーーり難しい、というのも承知の上です。むしろ記事自体も、「真剣に妄想してみた」程度なので、まず取り合われないでしょう。

 

しかし、②の項目で述べた通り日本の気温は上昇傾向で今後より厳しい夏が訪れることは確かです。日本って恵まれた四季があるがゆえに、こういうときにスケジュールを組むのって難しいんですが、未来の気候の変化に合わせて少しずつ涼しい時期にシフトしていって、ちょいずらしちょいずらしで限界が来たら大きく開催時期を変えるという判断もいずれ必要になるのではないかと思ます。数年スパンで、1週間、2週間とずらしていくのはいかがでしょうか。 

 

 

⑤外伝 オリンピックで感じた利権とスポーツマンシップの乖離

 今回の記事と似たトピックとして、オリンピックの開催時期と時間に関してもあれこれ思うことがありました。多くの方が指摘していたように、日本の暑い夏に試合を開催することもアメリカの放映時間に合わせて遅い時間に試合をすることも選手たちにとってプラスにはならないことです。ちなみにNBCユニバーサルは東京五輪の広告収入が12億5000万ドル(1370億円ほど)あまりに登るとして相当なお金が動いているようです。

 

コロナ禍の影響もあり、日本の政府や各機関の対応に対し批判的な意見が多くありましたね。なかなかこれは難しい話なんですが、日本政府、IOCといった各機関が上手く動けなかったのって巨額なお金や権利が深く絡んでいたためということも多くの方が理解されていることだと思います。

 

今の世は資本主義で、最終的にお金が増えることが組織にとって重要な世界になっています。実際に失業者増えても困るし、その利益が後で正しい方向に使われる可能性もあるのですが。近年の企業の活動も、「利益追求」だけでなく「社会にいい影響を与えているか」がかなり消費者や投資家の行動に影響を及ぼしていています。政治的な世界にもそういった動きが現れてくると嬉しいですね。

 

こちらの記事「開会式の辞任・解任を見てオリンピックの「理念」と「差別」について考える」でも書きましたが、本来のオリンピックの目的って「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てること」と「人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確立を奨励すること」なわけです。基本的な理念に立ち返ると、どこまでも選手ファーストになり、人間の可能性を最大限引き出す協力が組織として一番取り組むことなんじゃないか?と思います。

  

「スポーツ」と「利権」って切っても切り離せない仲だし奇麗ごとでしかないんですが、選手ファーストな運営が執り行われることを願うばかりです。自分が選手だったらその方が嬉しいですし。

おわりに

さて、2つの記事に渡りながながと私の妄想を垂れ流して考えていきました!「春の甲子園」と「秋の選抜」に至る考えを楽しんでいただけたでしょうか?

 

多くの人って、今自分が生きている時代しか知らないし、主観的な経験から全体を捉えてしまいがちですが数十年単位で見ると大きな変化が起きています。近年終身雇用システムが破綻しつつある、と聞きますがそれと同様に、あらゆる仕組みは今後あらゆる変化に対する改善と適応が求められてくることと思います。

 

以上が私の勝手な妄想と考察です。1人が判断するには正直より多くのデータが必要な事ですので、何かご指摘や意見があったら気軽にお話ししてくれれば嬉しいです。この記事の内容にかかわらず、「どうすればよりよくなるか」を建設的に考えていくことが好きだし大事だと思います。ラフに意見交換して一緒に考察してみるのも楽しそうですね。

 

最後までご愛読ありがとうございました!

 

へばな!

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です